もらう愛=捧げる愛
───翌朝。


二日酔いと、激しかった触れ合いに軋む体を起こしたのは、あたしのケータイ。


着信は多田さん。


「初音?ケータイ、いいのか?」


「うーん…。今日はもう疲れちゃったから放置」


電話のメロディーが途切れると、すぐにメールの着信音。


一応開いてメールを確認。


“今日、会えないかな?”


まだ裸のままの課長があたしのケータイを覗き込む。


「お盛んだな。今晩は、多田と?」


「フフッ…。だったら?」


「なら、またオレを感じてもらうまでさ」


「課長、余裕~」


「これでも2年のつき合いなんだからな?多田もそろそろってトコだろ?」


「さすが課長!なんかあの人、熱すぎて。すっごく窮屈なの」


「痛い目みる前に、手、切ろよ?」


「はぁーい♪」


あたしは服をまとめて身につけるとシャワーも浴びずに、


「じゃあ、課長。またイッパイ感じさせてね?」


と、キスを残して家を出る。
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