もらう愛=捧げる愛
───ピンポーン


チャイムが鳴って、あたしは小さな部屋からゆっくりと多田さんを迎える。


「多田さん…」


「初音!」


力いっぱい抱き締められるけど、あたしの中では別れのカウントダウンの開始。


何回くらい会えばあたしの冷めた態度に気づくのか。


意外と勘のいい人だから、すんなりいくよ、ね。
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