【短編】死者は黙して語らず
祐二は手渡された携帯をじっと見つめていた。



どうしろっていうんだ。

『いまからいく』といわれても。


理香との修羅場か?

また恵の狂言自殺でもあるのか?


それにしても、今回のメール攻撃は尋常じゃない。

『あと30分』から恵の不気味なカウントダウンが始まっている。



ブルブルッと手の中の携帯が動いた。


『時間だよ。

みぃつけた』



嫌な予感がして、祐二は理香の所へ向かった。

< 12 / 20 >

この作品をシェア

pagetop