【短編】死者は黙して語らず
加奈はふと、自分の太ももに手を置かれているのに気づいた。



友達の真由美に誘われた食事。

あまり広くない個室に入ると

そこには真由美の新しい彼氏と、その友人らしき男の人。


明らかに勝手に紹介されていたパターン。

真由美に悪気はないだろうが

あまりいい気持ちではない。



啓太と紹介された男の人も

いやに積極的に話しかけてきて、少し怖かった。


お酒は嫌いじゃないけれど・・・。


どうやら少し飲みすぎてしまったらしい。


気づいたときには、太ももに手が置かれていた。



横を見ると、啓太はニヤリといやらしい笑いを浮かべている。



太ももの手がゆっくりと動くのを見て

加奈は吐き気を覚えた。

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