肩越しの景色
やっぱり"夢"じゃなかったんだ。
あの後、疲弊しきった頭と
身体を引き摺ってようやく家まで
帰り着いた。
(疲れた時にはまずお風呂!)
の私は早速"シンキングタイム"
と"癒し"を求めて湯船に浸かった。
(やっぱりどう考えてもおかしい)
(接点なんてないし!)
(あぁ~!ホントに何で私??)
でも・・・
ブクブクと口元まで沈みながら
オレンジ色の光彩で縁取られた
彼の読み取れない表情と声が
掴む事の出来ない蜻蛉のようで
"儚さ"を見た気がした。