肩越しの景色
サワサワと風がそよぐ。

葉ズレの音だけが耳に届く。



特に会話も無く、黙黙と箸を口に運ぶ。

でも、聞かなきゃいけない事がある。

覚悟を決めて栢原君に向き直る。


「あ..あの..栢原君!!」

『ん?何?』

「あの..やっぱり私分からなくて・・・」

何を指しての問い掛けなのか栢原くんも

分かっているのだろう。


真っ直ぐ前に目を向けながら黙って

次の言葉を待っているみたいだ。

でも・・・

『やっぱり理由が必要?』

沈黙の中、出てきたそんな言葉。

いや・・・(そんな)じゃないか。

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