肩越しの景色
'付き合う' の経緯も分かり、
取り敢えずすっきりした私は
昼休み終了を知らせる予鈴とともに
席を立つ。
「明日からは、現地集合でいい?」
と、問うた意味を悟ってくれた栢原くんは
黙って頷いた。
これ以上の注目は 耐えられない。
"あっ..."
と、小さい言葉の後に
『綾里さんは、部活とか委員会とかは?』
え?まだ何か?
と恐る恐る振り返れば
満面の笑みを称えた綺麗な口唇から
『帰り...迎えに行く。』
ん?
あれ?
人目を避けたい って読み取って
くれたんじゃないのぉお?