暴走族と4才児!~second~
呆然として陽にぃを見ると、陽にぃは穏やかに微笑んでいた。
「お前を守りたくて、暴走族の総長になった。でも・・・そこで知ったのは、お前と黒龍・・・高野忍の恋物語だった」
「・・・!!」
「お前は10年も経ってんのに、未だに大事そうに携帯にキーホルダーつけてるし・・・あぁ、勝てないなって分かってたんだ。それに、今の家族が好きだから・・・壊したくなかった」
「・・・・」
「お前は、俺の可愛い妹、だよ。でも、想いを伝えることくらい自由だろ?」
「・・・っ、」
口を開こうとした私を止めると、陽にぃは笑った。
「幸せにならなかったら、承知しないからな!!」
「・・・っ、うん」
その笑顔に陽にぃの色んな想いを感じ取った私は、ただ頷くことしかできなかった。
ありがとうもごめんなさいも、陽にぃをさらに傷つけてしまうだけのような気がして・・・。
私は心の中で、何度も陽にぃに謝っていた。
陽にぃの気持ちに応えられなくてごめんなさい。
そして好きになってくれてありがとう。
ありがとう・・・。