性悪彼氏
「りーんーこっ」
机に伏せていた私の名前を呼ぶ声。
目の前の家の幼なじみ。
「…舜(しゅん)」
有川 舜。
どちらかというと舜は可愛い系男子。
身長だって私とあんまり変わらないかも…。
「眠いのっ?」
ニッと笑いながら隣の空いた席に座る。
「ん~…ちょっと…。」
フッと軽く笑みを見せる。
「ねぇ今日俺ん家来なよ!
菻子がねみたいって言ってたDVD借りたんだ!!」
可愛らしい満面の笑みで私に言う彼は優しさが溢れている。
「うん…行こうかな。」
「じゃあ俺用意しとくから好きな時にでも来て!」
私はコクンッと頷いた。
この時私は気づかなかった。
恭夜と舜が睨み合っていたことに………