性悪彼氏
「わかってる…
そんなの俺だってわかってる……。
菻子以外の奴と遊んだのはお前に妬いて欲しかったから…
最初のうちは菻子だって怒ってたのにそれがなくなった…。
その瞬間俺のこと好きじゃないのかなって不安になったんだ……」
グイ…
恭夜は私の顔を掌で挟み前を向かせる。
「女とキスしたことは謝る……
あれは有川に嫉妬したんだ…。
俺が中々触れられない菻子にあいつは触れてキスして……
家にも呼んで…。
お前があの日有川の家に行く事を俺は教室で耳に入ってた。
その瞬間から気が狂いそうだった…
のに、菻子は下着に近い格好であいつに会いに行ったんだろ?」
恭夜の表情をみる限り全部が本気だと思う…
キスしたのは舜に対しての嫉妬…
「舜だったからどんな格好でもいいかなって思ったの…」
これは事実…
でもスルーしてしまった舜の告白。
あれを聞いた時はまだ服装については頭になかったけど後々まずったなとは思った…。
「それがダメなんだよ…。
あいつも菻子に惚れてる……
襲われたらどうしようってずっと考えてた……。」
ギリッと歯を鳴らす恭夜。
「舜はそんなことしないよっ…」
私は必死に否定する。
「…その油断があぶねーんだよ……
男はその気になればいつでもヤれる…
理性が無くなれば女なんかめちゃくちゃにできんだよ…。」