性悪彼氏
恭夜は恭夜なりに色々頑張ってたのかも知れない…
ただ愛情表現が下手なだけ…。
「菻子っ…
俺もう他の女と遊んだりしないから俺とより戻してよ…っ…」
ぎゅっ…
駄々をこねる子供のように、恭夜は私に抱きついた。
そんなこと急に言われても…
「ちょっと…恭夜……」
抱き締められる力が強くなる…。
私だって恭夜が好き。
好きだけど不安なの…。
「…好きなんだ……っ…
菻子お願い……
俺だけのものになって…
大事にするから……
菻子……っ…」
恭夜の声を聞く限り泣いてる……。
「恭夜…離して……。」
恭夜の肩を押して動かそうとしてもびくともしない。
「やだ……
離したくない…」