薔薇の花嫁



「アナベル」


えっ?


振り返ると


――





「ギデオン!あ、貴方…何処から?」


ドアも窓も閉まっている。


「モナムール。私はいつも君の傍にいる」


私を立たせて痣に口づけを。


ハッ!!


彼を押し退け


「あ、貴方…人間じゃない…わよね?貴方は…何者?」


「モナムールアナベル。私は私だ。だけど知りたいなら…君達人間は私達のことをヴァンパイアと呼ぶ」


「ヴァンパイア…って…吸血鬼」


「フッ あまりその呼び方は好きではないが」


吸血鬼!


ヴァンパイア!!


逃げようと後退りを…


だけど…腕を掴まれて


「逃げないでモナムール。何も恐がることはない」


「い、嫌~離して」

こ、恐い


恐い


恐い




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