君の声を
最後、萌の声が震えているように聞こえたのはあたしの気のせいなのかな。
「悪りぃ、萌。すぐ行く。」
「わかった、先生に言っておくね。」
萌が立ち去るのを確認して、岡崎くんはまた話しはじめた。
「返事は当分いらない、まだあやちゃんが皓太を好きなのわかるし。でも…」
それからちょっとはにかんで、
「俺が気持ち伝えたことで、なにかあやちゃんの中で変わったかもしれないでしょ?だから待つよ。」
と言った。
うわ…かっこいい。
岡崎くんがモテる理由が、なんとなくわかった気がした。
でも…何かがひっかかる。
萌の声が、