君の声を
「岡崎くんってさー、怖いよね。」
「えーなんで俺が?」
「なんか思ってもないことをさらっと言えちゃうとこ?」
「いや、俺はほんとにあやちゃんが好きなだけだけど?」
…こんなのをほかの女の子たちに聞かれたら、
この学年の岡崎くんファンの人たちに殺されてしまう。
でもこの岡崎くんの存在はかなり助かってる。
岡崎くんいなかったらイライラしたまんまだっただろうし。
ちょっと機嫌も戻り、鼻歌を歌っているとちょうど皓太がかばんをとりにきた。
「ねーあや今からひま?」
「え、別にひまだけど。今日彼女くるんじゃないの?」
「そうなんだけどさー、ちょっと彼女が俺の友達に会いたいらしくて。」
だからってなんであたし…
って顔をしてるとそれを悟ったのか
「いや、男どもつれてって理奈に惚れられたら困るし?」
照れながらそういう皓太がなんだかすごく遠く感じた。