22歳で逝ったあなたへ
笠井は、その日バイトに遅刻しそうで、いつもは通らない、その道を通ったらしい。


ただの偶然の一瞬だけど、私にとっては忘れられない朝になったよ。


アイツは自転車で、そのままどっか遠くに行っちゃったんだ。


そして刻々とあの日に近づいていく。


時間が戻せるなら、笠井が卒業旅行に行く前日に戻りたい。

行くのをとめたい。

もし倒れたのが日本だったら…助かってたんじゃないか…

どうしても、そうやって、もしも、もしもと考えてしまう。


考えても仕方ないのに…

仕方ないのに…
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