22歳で逝ったあなたへ
笠井の最後の様子を聞いて、みんなに会う為に頑張って最後の力振り絞ってくれたんだなぁと思った。
そんな時、笠井の、お父さんが立ち上がり、ビールのはいったグラスを手でもち
『みんな大学卒業おめでとう!』
と言った。
息子が亡くなったのに、来てくれた大学の同級生達に、おめでとうと言える父。
笠井、あんたが言ってた事がよくわかるよ。
すごい両親だよ。笠井があんなに尊敬して家族を愛していたのが、わかるよ。
笠井の遺体の横には大学の卒業証書と教員採用の通知が置かれていた。
一つ下の弟は、病院と変わらず元気で、来てくれてる兄の友人達に、お酒をついでまわり、ひたすら笑顔を見せていた。
私が
『大丈夫?』
と声をかけると、
『全然大丈夫よ。兄貴バカだよなぁホント。さっきから、あのでっかい遺影に向かってバーカって言ってんだけどさ、なんにも言ってこねぇし、追いかけてもこねぇしさ。もう打たれる事も、酔っ払った兄貴を迎えに行く事もねぇからラッキーだよ。あーでも小遣いもらえないのは、ちと嫌だな。俺は全然大丈夫だから。そっちこそ、大丈夫?』
そう言ってあたしの肩をたたいてくれた。
そんな時、笠井の、お父さんが立ち上がり、ビールのはいったグラスを手でもち
『みんな大学卒業おめでとう!』
と言った。
息子が亡くなったのに、来てくれた大学の同級生達に、おめでとうと言える父。
笠井、あんたが言ってた事がよくわかるよ。
すごい両親だよ。笠井があんなに尊敬して家族を愛していたのが、わかるよ。
笠井の遺体の横には大学の卒業証書と教員採用の通知が置かれていた。
一つ下の弟は、病院と変わらず元気で、来てくれてる兄の友人達に、お酒をついでまわり、ひたすら笑顔を見せていた。
私が
『大丈夫?』
と声をかけると、
『全然大丈夫よ。兄貴バカだよなぁホント。さっきから、あのでっかい遺影に向かってバーカって言ってんだけどさ、なんにも言ってこねぇし、追いかけてもこねぇしさ。もう打たれる事も、酔っ払った兄貴を迎えに行く事もねぇからラッキーだよ。あーでも小遣いもらえないのは、ちと嫌だな。俺は全然大丈夫だから。そっちこそ、大丈夫?』
そう言ってあたしの肩をたたいてくれた。