22歳で逝ったあなたへ
今日は泣かないでおこう。って。
今日は笠井との最後の飲み会にしようって。

笠井は旅行に行く直前、なおに電話をしていた。

なおは今月幹事の笠井に、場所どこにするか早く決めてよと、急かしたそうだ。
そしたら笠井は今月は花見にしよう!俺の卒業式終えたら、っていうか桜が咲いてから!

と言っていたらしい。

笠井、花見じゃないけどさ、最後の飲み会にこんなにみんな集まってくれたね!
ちゃんと幹事の仕事最後までしてくれて、ありがとう。

あんたが幹事だとホントに集まりがいいよ。

私はそう思っていた。


それから喪主である笠井のお父さんの挨拶が行われた。

お父さんは、笠井が元気に行ってきます!と言って玄関を出た時の事から、今日までの事を詳しく説明してくれた。

笠井は旅行に行く前もホントにいつもと変わらず元気に出発したらしい。

旅行中も、みんなと楽しく過ごしていたらしい。

帰国予定の前日、普通にみんなで観光をして道を歩いている時に突然倒れた。

みんな何がおこったのかわからず、とりあえず病院に連れていった。

でも、その時にはすでに意識はなかった。

脳内出血

突然すぎた。
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