22歳で逝ったあなたへ
笠井…あんたってさホントに『長』がつくのは全て、やってくれたよね。

みんなやりたがらないのにさ。

学級委員やら

部長やら

おまけにハタチの同窓会の幹事までさ。

あんたってやっぱすごい人だったよ。

あたしは、いつも笠井に頼ってた気がする。

テスト前も。失恋した時も。友達とケンカした時も。

あたしが、それを周りに話したら、みんなも一緒だった。

みんな笠井に相談してたんだね。

でもね、笠井も彼女との事とか相談してくれて、あたしは、うれしかった。


高校って何であんなに楽しかったんだろうって今考えるとさ…
やっぱ友達だよ。
勉強なんか楽しいと思った事は、あんましないけど、みんなと会えるから。みんなと話せるから。
だから学校に行ってたんだよね毎日。


だから正直、卒業してからの事は不安だった。

みんなバラバラの進路だったから。
大学、就職、専門学校。

そこで、また新たな友ができる事は、わかってても、この今の関係がなくなるのはイヤだった。

だから、私と笠井は、みんなに提案したんだ。

毎月、みんなで集まるぞってね…
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