AKIRA
「あのースイマセン…」

隣の男に声をかける。

え!?っと凄く驚いた顔をし、こちらを見る。

「ちょっと時間もないんで…この台打ちますか?」

そぅ。この大当たりの最中に台をあげるのだ。
断る人間なんているはずがないだろう。

「え?良いんですか?」

まぁ…普通に当たってる最中に帰る人間なんて…そうそういない。

「ちょっと予定の時間が迫って来てるんですが…終わりそうにないんで、良かったら…」


男ゎとまどいながらも、嬉しさが隠せない表情で…

「ぢゃぁ…」

ッと… 立ち上がる。

あきらゎ下皿に少しのコインを残し、出したコインを自分で運んだ。

「でゎ」

そぅ言い歩いて行くと、軽く会釈をし、ありがとうと言う声が聞こえた。


おっ俺って格好良いんぢゃね?
普段なら、当たりを人様にあげるなんて、あり得ない話し。

うわー♪

そんな自分に酔いしれながら…店を後にした。
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