*JEWELRY BOX*






『えっどうしたの!?大丈夫!?』






心配して飛んできてくれた
瀬菜にしがみつくあたし。
それをめんどくさそうに横目で見るアイツ。
梓はまだホラー映画を観て笑っていた。






『なんだ彰か…もービックリさせないでよね!!』






『なんでだよ!お前が"今日来れたら勝手に入って来ていいから"ってメールしてきたんだろーが!』






『あれーそうだっけ?まあいいよ細かいことはっ!そんなことより、彰も一緒にホラー映画観ようよ』






瀬菜は、"よかったね!"とでも
言いた気な表情でウィンクしてきた。






良くない良くない!!
てかウィンクの意味がわかんない!
と心の中で叫ぶあたし。






とりあえず瀬菜は言い終えると
一人でさっさと部屋に戻ってしまい、
あたしはコイツ(彰)と廊下で
二人きりになってしまった…。






う…気まずい……。てか!!
なんでよりによって
コイツを誘ったんだよばかぁああ!!
……………し、心臓が痛い…!
帰りたいよー帰りたいよー(泣)






『…お前今、気まずい。なんでコイツ誘ったんだ。帰りたいって思っただろ』






え…?





『お…おおっ思ってないよ!!』





なんで分かるのコイツー!!(泣)






『ばればれ(笑)』






『思ってないってーの!』






『ふーん(笑)』





にんまりと笑う彰を見て、
あたし、完璧ばれてるじゃんっ!
と今更ながら思う。
彰は見透かしたように言うから
怖いんだよね!てか当たりすぎ!
怖いっ!きもいーっ!






『怖くねーしきもくもねぇよ』






なんで分かるんだよぉ……泣





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