恋愛模様【短編】
第一章 銀杏の舞う出会い
君は

まるで

旋律を奏でるように

そこに佇んでいた。


初めて出会った
銀杏の木の下で
僕を待つ。

歩み寄った僕に

君は、静かに言った。


「私…
…転校するんだ」


突然の出来事に

僕の頭は真っ白になる。

― いなくなる ―

― 百合華が僕から
…いなくなる… ―


そして…

僕が

初めて思ったこと。


― キスがしたい ―


― 百合華と

…キスがしたい ―


僕の頭の中は、

その言葉でいっぱいになった

―――――…
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