恋愛模様【短編】
学校へ着き、門を通る。


人の流れに沿って下駄箱へ着くと、

百合華は、
自分の名前を探し、


― あった ―


上履きに履き替えて、
速やかに靴を入れた。



― えっと…
職員室はどこだっけ…―


下駄箱から次々に校舎へと入ってゆく生徒たち。


そして、

迷い立ち止まる百合華の背後から、



「矢崎~」

「おぅっ、おはよっ」

「おはよっ。昨日さ~――…」


靴を履き替えながら
会話をする男子たちの声。



― えっ?…

…矢崎くん?… ―



百合華は、
振り向いてみた。


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