獣恋道-恋はいつでも獣道-
「千雪、どうしたんだよ。顔色悪いし」
「篤志…」
2限の講義が終わり、いつものカフェテラスでボーっとしてると大好きな低めの声がした。
「そういえば、一昨日うち来たんだって?」
「え?」
「英志がお前に会ったって」
「え、英志?」
「あれ?会ったんじゃないの、俺の弟」
「あ、う、うん」
あいつ、英志っていうんだ。
てか、出来れば篤志にはバレたくなかったな…。
あ!てか、あいつヘンなこと言ってないよね!?
「な、なんか言ってた…?」
「いや、別に?なんかあったの?」
「全然!何もないよー」
「でも、なんで帰っちゃったんだよ」
あーそれは、居心地悪くてなんて言えない…。