恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
「…いてぇ」
ゆっくりと起き上がり、柵に寄り掛かる。
ったく、これじゃあ涼音のとこにもいけねえ;
携帯は鞄だしなぁ。
ここにしばらくいるか。
しばらくして、意識を手放した。
……ん
あのまま寝てしまったようだ。
体はまだズキズキと痛む。
「…あ」
誰かの上着がかけられていた。
辺りを見回すと怜架が少し離れたところで寝ていた。
近寄ると小さく規則正しい寝息が聞こえる。
「…やっぱ、整ってんなー」
きめ細かな肌も
筋の通った鼻も
切れ長の目も
長い睫毛も
何もかもが整ってる。
頬を突っついてみた。
「…やらかい」
すごくやらかかった。
「…あっ」
形の綺麗な唇が目に留まった。
寝てるし
さ、触っても大丈夫だよな;
そっと指を伸ばす。
ものすごくドキドキしている。
「…っ」
すっごくやわらかかった。
なんか、死ぬほど恥ずかしい;