恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
思わず目をそらし、後ろを向く。
「…キス、したい?」
ビクッ
いきなりの怜架の声に心臓が大きくはねた。
「おおおお、起きてたの!?」
「キスしたげに触られたら男なら起きるよ」
最悪ーっ
もう死にてぇぐらい恥ずかしい;
「で、する?」
「なにを…?」
あー心臓の音がうるせぇ。
なんでこんなにドキドキしなきゃいけないんだよ!
「だから……キス」
ビクッ
後ろから抱きつかれ耳元でささやいた。
イライラする。
頭ん中がこいつのせいでグルグルしてる。
それが…
ひどくむかつく。
「だ、誰がするか!このキモウンコ!」
そう言い捨てて屋上を飛び出した。
あんな奴くそだ!ウンコ以下だ!
なんでそんな奴に振り回されなきゃなんないんだよ!!
ムカつくムカつくムカつく!
「…キモウンコか」
屋上に取り残された怜架。
「俺、マジになったかも……いや、あり得ねぇーか;」
俺があんな奴を好きになるわけねぇな……。
あれはただのオモチャだ。