恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
「えー、今日は文化祭実行委員を決めます」
うわー…
めんどくせぇ;
うちの高校は体育祭と文化祭を一緒に3日間かけてやるという、とてつもなくめんどくさい行事。
周りもみんなやりたくなさそうだ。
「はいはい!!俺やりたい!」
あ、じゃっかん一名…行事好きが;
「田村君がやるならやろうかなー」
「でも、めんどくさいし…」
女子たちが騒ぎ始めた。
それもそうだろう。
だって、今委員に名乗り出た田村…下の名前忘れた;
えーと田村なんとかは、クラスで怜架の次にかっこいいとうわさされている人物だ。
女子のほとんどが一緒に仕事したいと思うだろう。
だが、仕事のめんどくささを考えるとちょっと……って感じなのだろう。
「先生、もう一人は俺が推薦していい?」
「やりたい人がいないなら構わないぞ」
ぐるっと教室を見渡す。誰も手を挙げる様子はない。
「えーと、花錐さん!」
あーあ、選ばれた子かわいそ………は!?
今、花錐さんって言った!?
いやいやいや、あり得ない。田村ってたしか、女たらしとしても有名だよな。
その田村が私なんかを指名するはずない!
絶対ない!!!!
「花錐美影さーん!おーい!!」
私が無反応だったからか呼びかけてくる田村
「じ、辞退します!!」
やりたくない!絶対やだ!
「えー、じゃあ俺もやめる」
「え!?それは困る。おい花錐、お前に拒否権はない!」
うわ!先生卑怯だ。
てか、拒否権なしとか人権問題だぞ!
「よし、じゃあこれで決まり!よろしくね、花錐さん」
話は勝手に進み、私がやることに;
最悪だ……。