恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
「あんた、ほんとにあのダサ子!?」
「そうですけど」
思った通りの反応。
怜架はいいのかって顔でこっちを見ている。
ばれた元凶はお前なんだが;
「髪の毛だって茶色いし、ダサい眼鏡も!」
「髪の毛は黒染めしてた。眼鏡はダテ。視力、1.0あるし」
朝にお母さんにこんな恰好してるのかっていわれて、事情を説明すると
〈大丈夫よ。一条君が助けてくれるわ〉
なんて言って、私を元の状態に戻したのだった。
「ダサ子がどうしたのー?」
また何人かの女子がこっちへ来た。
騒ぎがだんだんでかくなってる気がする;
ついには男子も入ってきた。
怜架はうんざりした顔をしている。
私は質問攻め。
「なんでいきなりかわいくなってんの?」
「こんなにかわいいなんて知らなかった。」
「ねぇ、俺と付き合わない?」
男子からの質問が多いですね;
全て無視ってますが;
ガタンッ
怜架が机をけって立ち上がり私の腕を引っ張った。
「ちょっ!何すん……」
唇に何かがふれ、すぐに離れた。
………キスされた?
「………おまっ!いきなりキスしてんじゃねぇー!!」
「あ?減るもんじゃねぇーしいいだろ」
「よくねぇーよ!私のファーストキスをかえせ!!」
しかも人前!
クラスのほぼ全員が見ているところで!
「てめぇ、あとで覚悟しとけよ」
「はいはい」
軽くあしらう怜架を殴ってやろうとしたとき、先生が入ってきてしまい周りも席に着いた。