恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
「お嬢!!お帰んなさいやし!!」
「ただいま」
ダサ子のふりをしてまでかくしていること。
それは、
私は関東圏で最大の力を持つ花錐組(ハナキリグミ)の娘
花錐 美影(ハナキリミカゲ)であるということ。
私は一家の中で結構大事な役割がある。
他と手を結ぶときに結婚するのだ。いわゆる政略結婚みたいなもん。
もし、狙われたらそれこそ組の存亡にかかわる一大事だ。
私は組、お父さんやみんなの邪魔にはなりたくない。
「お嬢、頭がお呼びです」
「わかった。着替えたら行くわ」
頭としてのお父さんに会うときは着物を着るのが規則。
前に着替えずに行ったら、お母さんに怒られたこともある;
でも、遅くても怒るんだよなー;
まったく、疲れるよ…。