恋愛上等 あんたなんか大っ嫌い
な、なんだったんだ……
ってか、体はまだ変なままだし;
どうすんだよこれ。もし治らなかったら……
ガラッ
「よっかたー。ここに居たんですね!」
「涼音!なんで分かったんだ?」
ここから保健室に声が聞こえるわけない。
発信機でもないかぎり見つけるのはかなり大変だ。
「それが、すっげーイケメンの人がさー」
涼音の話はこうだ。
すごくイケメンの男が保健室にきて
【いい声の美女が三階の空き教室で待っていますよ】
って言って去ってったらしい。
もちろん、涼音は変態だから見に来るわけで…;
「そのいい声の美女が私だったと」
「まっ、丁度良かったです」
何が?
「試作品なので後で美影さんに試してもらおうと思ってたんで」
………殺す。
「ぎゃーーーー!!」
「待て!このくそ変態野郎ー!!」
そのあと、
涼音には薬をもらい症状は無事おさまった。
てか、
一条怜架はなぜこの学校にいたのだろうか…?
うちの学校は外部の人が校内へ入ることは体育祭や文化祭の時以外禁止だ。
しかし
学校の生徒なわけない。
仮にそうだとしても、あんだけ顔が整っているんだ。
噂になっていてもいいだろう。
じゃあ、どうして……
うーん……
「そういえば、今日転校生が来るそうですよ」
「転校生かー。ま、いいわ。そろそろ戻る」
涼音をおいて空き教室をあとにした。