おいちゃんまだまだ大丈夫と水道の蛇口
「きっかけねえ~。」

「手を出しなさい。」

俺は、老人に催眠術をかけられてるかのように、自然に手を出した。

手首にブレスレットを、はめられた。

俺は、慌てた。

「こんなのつけられても、困るし結局お金払えだろ。」

老人は、笑いながら言った。

「お金は、いらないし、私に何か恩を感じる必要や、後々何かあるなどは全くないのでご心配なく。
きっかけですよ。

あなたに、このきっかけが良い方向に働くか何の意味もなく終わるかは、結局あなた次第です。」

俺は、老人の顔を見た。
目に力があり、 言い返せなかった。

老人は笑みを浮かべると俺から目をそらせた。

俺は、軽く会釈だけしてその場を離れた。

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