誠姫
「脱いでいい?」
瞬間、土方は含んだばかりのお茶を喉の奥で詰まらせた。
「ゴホッゴホ・・・は、はあ!?」
噴き出さなかっただけマシだが、噎せ返ってしまってなかなか咳が止まらない。
すると、いつの間にか部屋に入ってきていた沖田が、話に加わった。
「どしたの?姫芽ちゃん発情期?」
「沖田さん、一回埋まります?」
沖田のふざけた台詞の馬鹿馬鹿しさに、大きく息を吐きながら冷静に言った。
「大丈夫だって。人間誰しもそういう時期は訪れるから、恥ずかしがらなくていいよ。僕は見てない振りしててあげる」
「だから違いますって!!」
ムキになる姫芽の後、これまたいつの間にか入ってきていた斎藤が冷静に低い声を放った。
「総司、恥を知れ。西園寺は何日も同じ着物では嫌だと言っているんだ」
その言葉で、ようやく落ち着きを取り戻した土方が納得したように振り向いた。
「あぁ・・・なるほど、そういうことか」