使者の黙示録
占い師は、苦笑いを浮かべる団司を前にして

机においてある白い巻物をひろげる。


「そこに右手を置いてくれないか」


彼女は、ボディーガードの男やシスター・マヤを占ったときと同じように

白い布きれの左上方部を、自分の左手の人差し指で示す。


「えいっ」


ダンッと、右手の掌をその箇所に思いきり叩きつける団司に

占い師の眉がゆがみ、眉間にシワをつくる。


「そんなに強く叩かなくてもっ」


その直後、占い師の彼女だけが読める青い文字が

団司の右手が置かれている横の、空白の部分に浮き出てくる。

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