使者の黙示録
神と直接に関わりがある。

それは、彼女の一族の先祖と団司との、共通点でもある。


「だからこそ、ふつうの人には見えないこの文字が、あなたには見えるのだ」


占い師は、さらなる疑問を解き明かす。


「この文字が見えるのに、読めないというのは」


彼女の言葉が、団司の笑顔をひきつらせる。


「あなたのやるべき事は占いではなく、他にあるということだ」


占いに携わることのない団司は

他にやるべきことを神から与えられている、と

占い師である彼女は確信する。


団司が彼女に尋ねる。


「君は、いったい何者なんだい?」

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