使者の黙示録
(彼は、この運命を受け入れるというのか?)


あまりにも過酷な未来を予言する、神の言葉を知ったルゼは

団司の顔を見ながら、そう思う。


神の言葉に間違いはありえない。


沈黙が漂う空間のなか、先に口を開いたのは団司だった。


「そのとおりだよ」

「!?」


団司に自分の心を読まれたと思ったルゼは、ギクッとして額から汗を滴らせる。


「使者よ、そのとおりだと言うのであれば…」


血の気が引いた顔をしている彼女に

団司の言葉が追い打ちをかける。


「人類は絶滅する」


そのひと言に、ルゼの体中の血が凍りつく。

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