使者の黙示録

・祈り

団司は抱き上げたメグの案内にしたがい、足早にシスター・マヤのところへ急ぐ。

アーケードから路地に入り、シスター・マヤのいる場所に到着してみれば

彼女は、座っている体を右側に崩すように倒れていた。


「シスター!」


団司の呼びかけに、彼女は答えない。

すでに意識を失っているシスター・マヤは

苦しみにあえぐような呼吸で、死が目前に迫っていることを知らせているようだ。


団司は、シスター・マヤの右手をとる。

異様に熱いその手からは

非常に危険な状態であることが、感じとれる。

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