使者の黙示録
シスター・マヤは団司に会うのは2度目だと言うので、驚いたマザー・アミコだが

話を聞いた限りでは、団司との最初の接触は偶然であるらしい。


(とにかく)


マザー・アミコは、ブランデーグラスに注がれたレミーマルタンを口にする。


(あの男の素性がわかるまで、慎重に事を進めなければ)


マザー・アミコは、そう思いながら

体内にまわるブランデーの香りとアルコールでもって

いまいましい死の恐怖の記憶を消し去ろうとするのだった。


そして5日後――

教団の事務所に、一通の速達がとどく。

差出人は野瀬である。

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