使者の黙示録
数回の呼び出し音のあと、野瀬の相手が応答に出る。


「もしもし」

「野瀬だ。例の男がその店に入った。何か動きがあれば連絡をたのむ」

「了解」

「そこにいる、もう1人の仲間にも伝えてくれ」

「わかりました」


連絡を終えた野瀬は、パチンコのホールから道路をはさんだ正面にあるコンビニに向かい

店の外に置かれている灰皿のところで、タバコを取り出す。

そこで一服しながら、これからの団司の行動を予測する。


この日は、修道院のシスターがアーケードを通って郵便局に向かうことを

マザー・アミコから、前もって知らされている。

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