使者の黙示録
「まあ、使者に限ったことではないが」


と、ルゼはもう少し突っ込んで話を進める。


「極端な話、この世界で永遠に生きられるように神様に頼んでも、それは不可能だからね」


当たりまえといえば、当たりまえのことだ。


「神様は、人間のいうことなら何でもきいてくれるような、都合のよい存在ではないんだ」


シスター・マヤは、団司に助けてもらったときに

修道院まで送ってくれた彼が、同じような話をしていたことを思い出す。


そのとき、ボディーガードの1人が、左手にはめている腕時計をチラッと見る。

そして、彼女たちの間に割り込んでくる。

< 241 / 357 >

この作品をシェア

pagetop