使者の黙示録
昼の礼拝堂参拝から帰ってきたメグが

ねまき姿で休んでいるシスター・マヤの部屋に、勢いよく入ってくる。


ところが


「ダメですよ、シスター・メグ!」


メグは後から入ってきたマザーに捕まり、すぐに部屋を追い出される。


駄々をこねているメグの声が、部屋の外で響いている。


シスター・マヤは、その声を聞きながら

自分は、また奇妙な病気にかかったものだと己の身体を嘆いた。


ふと、団司の顔が思い浮かぶ。


(使者様…)


あの笑顔を想うと、不思議に安心して落ち着く彼女は

団司をその胸のなかに抱き続けるのだった。

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