使者の黙示録
しばらくして、水を口にしていたシスター・マヤが団司に問いかける。
「修道院のみんなは無事でしょうか?」
一瞬、ギクッとした表情を見せた団司は、彼女に聞かれたことには答えずに
修道院のある方とは逆の方向を指さして言った。
「ここは危険だ。余震が起こるかも知れないので、あっちに移動しよう」
団司はそう言ったが、ルゼには分かる。
(余震は起こらない)
「破滅の刻」は過ぎさり、冥界の門が完全に閉じたいま
地獄さながらの災害は、すっかり影をひそめ
もはや、わずかな異変も起こる恐れは感じない。
「修道院のみんなは無事でしょうか?」
一瞬、ギクッとした表情を見せた団司は、彼女に聞かれたことには答えずに
修道院のある方とは逆の方向を指さして言った。
「ここは危険だ。余震が起こるかも知れないので、あっちに移動しよう」
団司はそう言ったが、ルゼには分かる。
(余震は起こらない)
「破滅の刻」は過ぎさり、冥界の門が完全に閉じたいま
地獄さながらの災害は、すっかり影をひそめ
もはや、わずかな異変も起こる恐れは感じない。