使者の黙示録
ルゼは団司に断言する。


「あなたは、なにも間違っていない」


たとえ団司が修道院のマザーに、インターホンで避難するように呼びかけたとしても

まだ、災害もなにも起きていない状況では

マザーたちが自分の判断で、子どもたち全員を修道院から避難させることはできない。

彼女たちは、教団事務所のマザー・アミコたちの指示を仰がねばならない。

どんな組織でも、そういう縦の指示系統がある。


そうすると、教団事務所のマザーは団司が伝えたことについて


「フン、バカバカしい!」


と言って、まったく取り合わなかったであろう。

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