使者の黙示録
ルゼは心を神に合わせる。


命あるすべてのものが、その運命をねじ曲げられることなく全うできるように

豊かな自然が汚されることなく、さまざまな恵みを産みだすことが出来るように

そんな神の想いが、ルゼの心に流れこんでくる。


「そういうことか…。この地球上に存在するすべてのために、神は…」


団司は、ひとり納得してつぶやくルゼに、やわらかい微笑みを投げかける。


「それが」


団司の言葉には、あらゆるものを慈しむ想いが込められていた。


「神の配慮だよ」


ルゼが見た団司の神々しい顔は

本当に神を表しているようだった。

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