使者の黙示録
ルゼは、これから先の人類の未来が心配になってくる。

そんな彼女に、団司は余裕の笑顔を見せる。


「大丈夫だよ」


ルゼは団司に「なぜ?」と問いかけると

団司は、あっさりと答えた。


「シスターがいるからね」


昔から、人間は神の子と言われてきたが

その神の子は、神と悪魔の両方の資質を兼ねそなえて産まれてくるようだ。


たとえ悪の道をゆく人間でも、ひとたび神の愛に触れれば

その人間は神の資質を開花させて、神の心に沿った人生を歩んで行くだろう。


そのためにこそ、シスター・マヤのような救世主の存在があるのだ。

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