使者の黙示録
やがて彼女たちは、屋根のないちょっとした広場に出る。

アーケードは、そこで再び途切れるのだが

広場の右側には数々の店がならび

左側には公園が開けている。

この場所は、彼女たちが四方八方から、もっとも注目される地点といってよい。


マザー・アミコは、ここで周囲の様子を確かめる。

シスター・マヤの表情は、相変わらず冴えないが

まわりの人たちは、そんな彼女に温かい目で見守るような視線を送る。


(やはり、この子は運命の申し子だ)


マザー・アミコの抱える不安は、杞憂に終わることを

みんなの反応が教えてくれる。

< 50 / 357 >

この作品をシェア

pagetop