使者の黙示録
「え?」


団司の言葉に驚いたシスター・マヤは、すかさずメグの方を振り向いた。

すると、メグは

先ほど、団司が自分に手渡そうとしたジュースを、ゴクゴクと飲んでいるではないか。


(い、いつの間に?)


団司は、いったいどういう手品を使ったのか

彼が右手にもっていたジュースは、メグがしっかりと手にしている。


シスター・マヤ以上に驚いたのは、ボディーガードの男たちだ。

彼らは団司から目を離さず

警戒をゆるめる事はなかったはずなのだが

団司が、いつメグにジュースを手渡したのか、まったく分からない。


彼らに戦慄が走る。

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