狼様の愛のカタチ理論【番外編】
逆らえぬ!
――――――…
――――…
ガチャン、パリンッ―…
「…あっ」
翌朝、朝食を終わらせた私の手からお洒落なティーカップが落ちてそれが床に勢いよく叩きつけられ
それをみた左汰が慌てて私のもとに近寄って来た
「沙優様!大丈夫ですか!?」
「あ…う、うん…ごめん」
椅子から立ち上がりそれを触ろうとすると、左汰はそれを制して自ら欠片を拾っていく
「沙優様はいいですから、椅子にお座り下さい」
「あ…は…い。有り難う」
ペコリと謝り、ふらつく足取りで座ると左汰は屈んだまま私を見上げる
「今日は随分、お疲れみたいですが…」
「…?」
「もしや、また扇李のせいで眠れなかったんですか?」
「…あ」
左汰にそう言われて、私は無意識に苦笑いをする
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