狼様の愛のカタチ理論【番外編】
「早く止まないかな…」
小さな声で儚い願いを言うと、扇李はクスリと鼻で笑う
「ふ、そんなにあれが楽しみか?」
「うん」
実は、私がこんなにも雨が止んで欲しいのには理由がある
それは、扇李との約束が原因。
雨が降り始めた前日、扇李は私と天界を散歩してくれると約束をした
扇李とは、色々と理由があって夜に部屋でしかこーゆう関係を続けられない
だから、不満ではないが少し寂しい気持ちをサイさんと世間話程度に話したら
それを扇李に言われてしまい、扇李から"晴れた日に散歩でもするか"と誘われた
誰か人目のつかない場所でもいいなら…と念を押されたけど、私はそれが嬉しくて二つ返事で頷いたのに、晴れなんかこなくこの雨だ
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