狼様の愛のカタチ理論【番外編】





私からきくのも恥ずかしいし、急かすのも悪い気がしていまの状態をキープしてる


本当はすぐにでも欲しい。早く扇李の妻として胸を張りたい



だけど、それは私だけの一方通行の思いで言ってしまえば扇李が嫌な思いをすると思うと、つい言葉を飲み込んでしまい…




「まぁ、たぶんですけど…それは当分は先だと思います…」


そう言うと、呉羽さんは身体を起こして頬杖をつく

「なんで?」

「ほら、扇李って気分屋じゃないですか」


「いや、そうだけどそれは話が違うだろ?」


「それは…」


「もしかして扇李、本当は子供なんか作る気がなかったりして」

「…え」


意地悪を言う顔とは違う、真面目で真剣な瞳に身体が固まる



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