狼様の愛のカタチ理論【番外編】
狼さんは誰?
―――――…
―――…
「いいよ、どうせ暇だから」
あれから数日後、相変わらずの雨の音が響く中、左汰に数枚の用紙を渡された
なんでも扇李に渡さなくちゃいけない資料だったけど
手違いでそれが扇李に渡らなかったのだ。すぐにでも持って行かなくちゃいけないけど
彼らにもやることがあるらしく、それを持っていくように頼まれたのだ
「有り難うございます、助かります」
「ううん」
「扇李はいつもの部屋にいますので」
いつもの部屋とは扇李が仕事をする書斎
以前、一回だけ行ったことがあるけどそれ以来は近くを通るだけど部屋には入らない
扇李にも必要以上に立ち入るな、と念を押されているためそれを聞いていた
・