狼様の愛のカタチ理論【番外編】






――――――……
―――…



「え、院長様が?」


「はい、昨夜連絡が入りまして近々お見えになるそうです」


翌日、いまだに止まない雨のなか目を覚まし、食事を終えた私は右汰や左汰に着替えを手伝ってもらっていた


そんな中、髪の毛を綺麗に結いながら左汰が院長様のことを口にする


「マリナ様から沙優様に"会えるのを楽しみにしてる"と伝言を預かっていますよ」


「本当に?嬉しい!」


院長様に会うのは久しぶりだ。

あの日、人間界に戻って話をしたきりなんの音沙汰もなく時間だけが過ぎて


実は密かに会いたいと思っていた。だから、それが実現するのは胸が高鳴る


無意識に気持ちが顔に出ていたのか、私の顔をみた右汰がクスッと笑う



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